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工事会社の調査診断費用「0円」って・・・

  • 執筆者の写真: ふれさん
    ふれさん
  • 2019年3月5日
  • 読了時間: 2分

大規模修繕工事の施工会社のネット広告でもたまにありますが、「調査費0円」とか・・・。 通常、実施を前提とした調査診断の場合、1.歩行範囲内の目視調査・触診・打診 2.簡易機械式調査として塗膜やタイルの付着力調査・コンクリートの中性化深度測定・シール材の目視及び軟化度測定などが一般的です。 これらの調査のほとんどを材料メーカーが行い、報告書もまとめる。その見返りとして材料を使ってもらうといういわば、大規模修繕工事を管理組合様から受注することを前提としているわけです。 電話・メール等で問合せをするということは、「大規模修繕工事実施」というエサを施工会社に見せているわけです。 しかも、調査はメーカーがやるので施工会社は痛くもかゆくもない。 そりゃあ、「0円」でやりますよね。

長期修繕計画で例えば、築12年で計画されているからといってその通りにする必要はありません。 なぜなら、長期修繕計画は資金計画であり、積立金算出の目安だから。 また、修繕が必要ない部分、つまり先送りできるところもあるかもしれないし、逆のケースだってあります。 例えば、バルコニーと共用廊下。 同じような仕上げにになっている場合、バルコニー内の工事は在宅いただくか足場がなければ作業ができません。 廊下はどうですか?足場が無くても、在宅していただかなくても作業は可能です。 大規模修繕工事では終わってしまえば残らない足場の費用が工事費の20~30%程度見込まれます。 足場を如何に有効に使うかなど、工事種目に優先順位をつけ、どこまでを行うかを見極めることが必要になります。 大規模修繕工事ありきの建物調査診断ではなく、診断結果によってどこをどうするのかを判断すべきです。

ちなみに施工業者が行う調査診断結果は「工事が必要です」という結果が多いのも事実です。 人が動くということはお金がかかるということ。 その見返りは「大規模修繕工事」ってこと!

 
 
 

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